1927年ポーランド生まれ。マサチューセッツ工科大学卒業。2004年パリにて永眠。
ピオトル・コヴァルスキーは、マサチューセッツ工科大学で建築を専攻した後、建築家I.M.ペイのもとで働き、自らの建築事務所をパリに開設しましたが、徐々に美術に傾倒し、1960年頃より美術作家として活動し始めました。コヴァルスキーの特徴は、数学、建築に対する深い知識をもとにした、科学と美術の結合にあります。ベニス・ビエンナーレのフランス代表に選ばれるなど高い評価を得ており、世界各地で都市計画、建築と一体化したパブリックアートを制作しています。
この作品は動きが電子制御されたスチール製の人工の木です。大きな木の下に人々が集まり憩うことを願ってこの作品が生まれました。のびやかに腕を広げた枝は、屋上に設置された風向・風速センサーのデータを受けてゆっくりと動きます。また、葉脈は岩手の太陽の位置にあわせて色が変化します。こうした動きや色は木の根もとに設置したキノコにデータが配信され制御されています。人工でありながら岩手の豊かな自然環境を感じることのできる作品です。残念ながら2004年1月6日に作家が急逝したため、本作品は遺作となります。 |


「エレクトロニック・ツリー」
2005、スチール、ステンレス、LED、高さ12×幅10×奥行6.85m
© Hirofumi Tani |